北照高校からのお知らせ
やりきれ!北照! 第2回 長南優希さん(小樽市立病院手術室看護師)
第2回 長南優希さん(小樽市立病院手術室看護師)
北照高OB・OGに高校時代と今、未来を聞くインタビュー「やりきれ!北照!」。第2回は、小樽市立病院手術室で看護師を務める長南優希さんです。女子サッカー部の主将を任されたのちに看護師を目指した高校時代と、夢を叶えた今、今後の目標について聞きました。
―北照高に進学を決めた理由は
長南さん 中学校の部活動でサッカーは引退する気持ちでいましたが、小学校の時から私のことを見てくださっていた(女子サッカー部監督の)立野(友之)先生が声をかけてくださったこともあり、練習会に参加しました。その時に「サッカーを続けようかな」という思いになり、北照で続けることを決めました。サッカーの公式戦は8人から出場できますが、入学した当時は9人。2年生の年も9人でしたが、「フィジカルトレーニングで、体作りをしよう」という感じで体を鍛える期間があり、その時の土台作りのおかげで、3年生になって人数がそろった時に、良い試合ができました。全国大会(2チーム)には一歩届きませんでしたが、3位でした。
![]()
―看護師を志した理由は
長南さん 元々は美容師を希望していましたが、参加した(専門学校の)オープンキャンパスが、『なんだか思っていた様子と違うな』と感じました。『ではどうしようか』と考えた時に、自宅近くの看護専門学校が通いやすかったのと、看護師ならシングルマザーで、福祉の仕事をしながら育ててくれた母に喜んでもらえるかなと思いました。すでに11月でしたし、(入学試験が)難しいことはわかっていましたが、北照の先生方も「優希なら(看護学校に)いけるよ!」と背中を押してくださったので、「じゃあやってみようか!」と、勉強を始めました。
―看護専門学校の入試で苦労した科目は
長南さん 数学です。もともとあまり得意ではありませんでしたし、部活に関わってきた時間が長く、「知らないし、習ってない」という分野が多すぎました。新しく覚えなきゃいけないことが山ほどあって、勉強時間をたくさん取らなきゃいけないのが辛かったですね。毎日の授業時間を除いて 5、 6時間勉強しました。部活の後や放課後に各科目の先生がマンツーマンで教えてくださる時間があり、夕方6時ぐらいまでは学校で教えてもらいました。自宅に帰ってからも10時過ぎまでは勉強していました。
―学校でお世話になった先生は
長南さん 3年間トータルでは立野先生です。キャプテンになった時に、「本を読むようにするといい」と言われ、「リーダーとして」など、人間性に関するような本を買って読むようにしていました。実際にキャプテンをやる上で周りにどう影響したかは分かりませんが、リーダーだからと言って指示してばかりではなく、自分がまず動かなきゃいけないと考えるようになりました。受験に限れば、加賀美(仁)先生が、看護師専門学校の試験に必要な生物や小論文を、一番手厚く指導してくださったと思います。授業前の時間に、授業で補えない部分を、時間とっていただいて教えていただきました。学校はスポーツ推薦で進学が決まっている生徒も多い状況でしたが、みんなが登校する前まで勉強して、みんなが来てからはみんなと遊んで、また放課後に勉強するといった感じで過ごして、うまくメンタルを保っていました。
―専門学校の授業で辛かったことは
長南さん 周りには血を見て倒れてしまうような人もいましたが、私は寝不足が続いた時や、疲れが溜まった時、緊張感のある場で、先生の様子を立ってずっと見ていないといけない時などに、フワッとして、ちょっと目の前が‥といったことがありました。でも高校時代に黒瀬(育美)先生から「女子サッカー部は北照高校のアイドルだからね」と言われて育てられたこともあり、辛い時でもなるべく笑顔を絶やさないようにしたり、明るく振る舞ったりはしていました。
―現在の仕事のやりがいは
長南さん 手術後に患者さんに「ありがとう」と言われるとうれしいです。また、手術中に執刀医から何も言われなくても、流れを見て次に使う器具を的確に手渡せて、スムーズに手術が進んだ時は「すごくできているな」と感じます。1年目の夏頃まで婦人科の開腹手術は苦手でしたが、流れがわかってくると、「楽しい」と感じられるようになりました。基本的に手術の担当は3時間交代ですが、場合によっては4時間から5時間続けて入ることもあります。長くなることもありますが、緊張感のある中で手術をして、ずっと気を張っていると、「もうこんなに時間が経っていたんだ」といった感覚になります。
―高校時代のサッカー部の練習と今とどちらが辛い
長南さん 究極(の選択)ですね。人数が少なくて辛い時期もありましたが、サッカーは好きなことをやっていただけ。女子高生っていう感じの生活ではありませんでしたので、『キラキラした高校生活を送ってみたかったな』と思ったこともありますが、サッカーをやってきたことが、自分の中では青春でしたし、辛いというよりは楽しかった。看護師の仕事は責任もありますし、大きなやりがいがありますが、身体的にも精神的にも明らかに負担は大きいですね。
―高校生活で、今に活かされている部分は
長南さん 手術に必要な体力や精神力は、部活で養った部分があると思います。私はもともと人見知りで、人と関わることが積極的にできないタイプでしたが、高校で他のチームの選手や部活動を支えてくださる方々と関わっていく機会が増え、コミュニケーション能力が高まりました。今、ドクターや患者さんとスムーズにコミュニケーションが取れているのも、北照の女子サッカー部にいたからでもあると思います。
![]()
―最後に将来の目標を
長南さん 最初は配属先が手術室と知って戸惑いましたが、病棟で手術の様子を直に見ることはほとんどありません。ドラマでしか見たことのなかった部分をリアルで見られるのは、貴重な経験です。これからは、患者さんとのコミュニケーションもお医者さんとのコミュニケーションも、もっと大事になるはずです。経験を積んで、この手術の流れなら、次はこの器具と、執刀医の先生に何も言われなくても、手術中に適切な動きができるようになりたいですね。


